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零戦の真実
2013/08/12(Mon)
宮崎アニメ、風立ちぬを見た。二点ほど気になった。一点はX-Plane BBS に書いた。
http://8131.teacup.com/xplanejapan/bbs/6551
もう一点は思想的な問題になるので、私のブログに書くことにした。 その一点とは、零戦の本質に触れていない、ということだ。
零戦をテーマにしようとしたが、戦争オタクと一線を画すために、芸術家としての堀越二郎に焦点を当てたようだが、それでは零戦の本質に迫れないと思うのである。
零戦は、アジアから白人支配を一掃した象徴でもあるのだ。以下は台湾の評論家、黄文雄氏の言葉である。 「じっさい、昭和16年以降、日本軍の一撃によって、東南アジア全域で、数百年にわたる西欧の植民地支配は崩壊し、日本軍主導による「東亜新秩序」が樹立されたのは歴史の事実である。」
この一撃を可能にしたのが零戦や隼なのだ。もちろん、航空機だけで可能だったわけではないが、いち早く西洋文明の力の根源を科学技術であると見抜き、それを消化し同化するために明治維新以来、心血を注いだ成果は、現代でいえば航空宇宙産業ような、当時の複合技術の頂点の航空産業で零戦や隼として結実したのだ。
昭和16年の大東亜戦争開戦の200年前、ユーラシア大陸の西の外れにあるイギリスから起こった産業革命、西洋の力の根源を、その東の外れにある日本が70年で充分とはいえないまでも、何とか追いつき手に入れた象徴が零戦や隼なのだ。アジアから、西欧の植民地支配を崩壊させた技術の象徴が零戦や隼なのだ。
また、大戦初期の華々しい活躍のあとで、1000馬力のエンジンで、並みいる列強の2000馬力級の戦闘機と苦しい戦いを続け、最後は特攻機として多用されたのが零戦や隼だ。それはさながら日本の姿そのものなのだ。これを語らずしては零戦の真の姿は語れないはずだ。
これを語ることは戦争オタクとなるのか。いや、宮崎駿氏は歴史の真実から目を背けている。
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